スーツの歴史

スーツの流行りはこれでOK!2016年で抑えるべき3つのポイント

この内容が気になったあなたは
・どのようなスーツを買うか悩んでいて、2016年のスーツの流行を知りたい
・雑誌で調べる時間が無くて、ネットを見ていた
・ただ単に2016年のスーツの流行を知りたかった
このような想いで見ているのかもしれません。

もしそうなのであれば、この内容はあなたにぴったりです。
この記事を読むだけで上記の内容が満たされるだけでなく、誰でも簡単に流行を取り入れたコーディネートができるようになるからです。

その為にも今年のデザインだけでなく、今までのデザインを少し知っておきましょう。
もちろん全てお教えしますので、安心して読み進めてください。

2015年までのスーツの流行デザイン

去年までのスーツの特徴的なデザインと言えば
・芯地の無いアンコン仕立て
・肩パットの無いスリムデザイン
・上着丈は短め
・タック無しのスリムパンツ
他にもありますが、上記の4つが目立った特徴でした。

2015年までのスーツデザイン

「体型をより細く、スリムに着こなす」これらを重視したデザインが多かったからです。
しかし、このデザインを追求するほど、薄っぺらい印象になりスーツが演出できる高級感からは遠ざかっていました。
そこで、今年からは高級感を取り戻すべく「エレガンテ」なスーツが流行しています。
エレガンテなスーツとは、より男らしい優雅なデザインのことを指します。

アンコン仕立てとは?

コン=コンストラクト(construct)の略で、構成する・組み立てる意味を指します。
アン(Un)は打ち消しの意味で、構成に必要な芯地・裏地・パットを最小限にして仕立てたスーツという意味です。

アンコン仕立て ソファー置き

とても着心地が軽く、夏でも着用し易いのが特徴。芯地はスーツのかっちりとしたカタチを保つもので、それが無い分通常のスーツよりもカジュアルに見えます。その為、大事な商談などのビジネスシーンには不向きです。

タックとは?

スラックスの前頃にあるヒダのことを指します。
プリーツとも呼ばれ、2015年までは多くのパンツがノータック(タック無し)のスリムなデザインでした。
タックのあるパンツを知らない方も多いかと思います。若者からすると年配の方が着用するイメージがまだまだ強いです。

2016年 スーツの流行は「クラシックデザイン」

2016年に流行るスーツデザイン クラシック

エレガンテなスーツが流行ると先ほどお伝えしましたが、その足掛かりとなるデザインが「クラシックデザイン」です。
クラシックとは伝統的なデザインを取り組んだスタイル。今までのスリムだけを表現したデザインとは違ったカタチになってきます。

今年からより大人らしい素敵なデザインがきっと増えてきます。クラシックデザインがどんなものか、気になる内容も一緒にお伝えします。

クラシックデザインの特徴

クラシックデザインはより男らしい印象を与えます。
例えば
・芯地は抜かず、薄い肩パットもしくは肩パット無しで袖山は少し上げる
・着丈は短過ぎず、長過ぎずのお尻が少しでる程
このようなデザインがクラシックの特徴です。

肩パットを入れることで、肩周りの迫力を上げてより男しく。着丈はお尻をなるべく隠すことで、ゆとりのある男性の印象を演出できます。

短い着丈は足長効果があると好まれてきましたが、お尻があまりにもでているのはセクシー度が上がってしまうので男らしさからは遠ざかります。
OLの方のスーツを思い浮かべてください。基本的にジャケットは短めですよね?そのデザインと一緒なのです。
女性らしいデザインとしてはピッタリですが、男らしいデザインには短い着丈は向いていません。

今まで短い着丈が好き、もしくはパットが無いのが好きな方はこれを気に自分のスーツを見直してみても良いかもしれませんね。是非確認してみてください。

理想的な着丈の長さを知りたい方はこちらの記事から

クラシックデザインで抑えるべき3つの着こなし

クラシックデザインのことはお分かり頂けたと思います。では、実際にどんな着こなしをすれば良いのだろう?と感じたあなた。
安心してください。簡単にクラシックデザインを取り入れる3つの着こなしをお教えします。
それは・・・
①スリーピース
②ダブルジャケット
③ワンプリーツパンツ
この3つです。

一つずつお伝えしますが、ここで注意があります。
「流行だから」と言って無理に全てを取り入れる必要はありません。
むしろ今お持ちのスーツや自分が気に入っている着こなしに、3つの内1つだけ加えてあげてください。
すると、2016年のスーツの流行も取り入れた、あなたらしい着こなしになっているはずです。
あなたらしさを消さない為にも、この注意を頭の隅に置いて読み進めてみてください。

① スリーピース(三つ揃え)の着こなし

スリーピースとはジャケットの下にベストを足した着こなしのことです。
※ベストはジレやウエストコートとも呼ばれます。
元々一つの生地で3つのジャケット・ベスト・パンツをセットで製作したものを指していました。現在ではベストだけ違う生地で製作されていてもスリーピーススタイルと呼びます。
クラシカルなイメージを演出してきたイギリスで生まれたからこそ、クラシックデザインにぴったりな着こなしなのです。

スリーピースにかかせないベスト

初めてスリーピースに挑戦する方は、同じ生地でベストを注文するか、お持ちのスーツと似ている生地を使用したベストを着用しましょう。
色違いで着こなす方法もありますが、まずは同系色でまとめたスリーピースの着心地を味わってみてください。
初めてスリーピースを作った方は、「お腹周りがスッキリして、脱いだ時も自然とキマる」と皆さん口を揃えて言って頂ける程、着心地は抜群です。

スリーピースの着こなしで気をつけるポイント

・ジャケットの前釦は外す

スリーピース 前釦は留めない

初めてスリーピースを着用する方でありがちな着こなしがあります。それは、ジャケットの前釦も留めてしまうことです。
留めることはマナー違反ではありません。そもそもジャケット着用時に下着であるシャツが相手に見えることを防ぐ為に釦は留めるものだからです。

しかし、スリーピースの場合はベストでシャツのほとんどが隠れています。だからこそ、ジャケットの釦は留めずに着用します。
むしろ留めていない方が、気軽にジャケットを羽織っているように見えます。
多くの人の注目を浴びたりする場面で無い限り、スリーピーススタイルのジャケットは前釦を外しておくことをオススメします。

・ベストの一番下の釦も外す

ベストの着こなし方

これも初めてスリーピースを着用する方に多いのが、ベストの前釦を全て留めてしまうことです。
基本的には一番下の釦だけ外して着用します。
諸説はありますが、スリーピースは着ているだけで付け入るスキを与えない印象にもなり得るスーツです。

もしあなたが周りに話かけてほしくないのであれば、全てのボタンを締めても良いと思います。
しかし、流行を気にするあなたが周りから悪い印象でも構わないと思うはずがありません。
ベストを着用する時は一番下のボタンを留めずに、大人の男らしい余裕を持った着こなしをしてみてください。

また、私は一番上の釦も外して良いと思っています。
理由は一番上の釦を外すことでVゾーンに余裕が出き、顔が長めの方でも違和感なくベストを着こなすことができるからです。是非こちらも合わせて試してみてください。

② ダブルジャケット(ダブルブレストジャケット)

ダブルジャケット デザイン

ダブルジャケットとは、前身頃の生地が重なっていてボタンが二列に装飾されたデザインのジャケットの名称。
バルブ期に流行し、その後消えかけていましたが、去年頃から再注目を浴びています。

年配の方が着用するイメージが強いと思いますが、現在のダブルジャケットはそれを思わせません。
理由は
・少し短めの着丈で重いイメージを軽減
・肩パットを薄くして威圧感を軽減
・ゆとりを少なくして、ウエストラインを演出

以上のようなデザインの変化により、年配の方でなくとも似合うダブルジャケットになりました。
ダブルジャケットはボタンの配列が4つや6つなど様々です。あなたの体型や着用シーンに合わせて選ぶべきデザインは変わるので注文するときは必ずプロに相談してみてください。

ダブルジャケットでもボタンの留め方に気をつける

ダブルジャケットは例え肩パットが薄くても、アンコン仕立てだとしても、通常のジャケットに比べてカッチリとした印象は与えやすいです。
そんなダブルジャケットだからこそ、ボタンの留め方一つで相手からの印象が変わってしまいます。

初めて着用する方は全てのボタンを留めがちですが、ここでは一番上の一つだけ留めるようにします。すると、動き易さもあがり固いイメージを和らげることができます。
しかし、この着こなしは既に多くの方が実践しています。少しでも人と違うことがしたい!といったオシャレさんにはもう一つの工夫をお伝えします。

先ほどお伝えした位置からボタンを留める位置を一つ下げてください。これにより、Vゾーンが広がるだけでなくラペル(襟の折り返し)が大きくなったように見えます。ラペルが大きくなると、優雅で余裕のある印象に自然となります。

ダブルジャケット 釦の掛け方
とても些細なことですが、ご自身のダブルジャケットで試してみてください。きっと効果を実感できると思います。

③ ワンプリーツパンツの着心地と印象

プリーツとはパンツのゆとりを装飾的に再現する為に作られたもの。
プリーツがあるからゆとりが生まれるのではなく、ゆとりをキレイに見せる為にプリーツをパンツに施します。

ノータックに比べて、動きやすく履き心地が良いのが特徴。更に、プリーツ(ヒダ)があるだけでクラシカルデザインになる優れものです。
だからこそ、2016年の流行である「エレガンテなスーツ」にはぴったりなのです。

但し一点だけ注意が必要です。それは着丈が短く極端にウエストを絞ったジャケットとのコーディネートには不向きなこと。
なぜなら、ウエストを極端に絞った若者向きのジャケットに大人らしいプリーツパンツではエレガンテな印象が薄まってしまうからです。
光沢が含まれた高級感あふれるパンツに、無地のTシャツを合わせるコーディネートは格好良く無いですよね?
それと一緒です。

必ずスーツでは、上下の印象を統一するように意識してみてください。
これさえ気をつければあなたが初めてプリーツパンツに挑戦したとしても、コーディネートで失敗することが無くなります。

お節介豆知識 2016年の流行色は?

ローズクオーツ セレニティ 2016年流行色

2016年の流行色は「ローズクオーツ」と「セレニティ」と言われています。
どんな色かと言うとグラデーションのある、淡いピンクとブルーです。
淡い色をコーディネートに取り入れると、カッチリとしたイメージが強いスーツの印象を和らげることができます。

取り入れるポイントはネクタイやポケットチーフも良いですが、シャツがオススメです。

例えば、ネイビーやブラックのスーツには淡いピンクのシャツを着用する。
シャツは濃い色より、淡い色の方が誰でも合わせやすいのです。

もしあなたが今年は白ではなく、他の色にも挑戦してみたいと思うのであれば、淡いピンクかブルーを選ぶことをオススメします。流行色も捉えた、周りとは違う着こなしになりますよ。

まとめ

いかがでしたか?
2016年のスーツの流行をおさらいすると、
・スリーピース
・ダブルジャケット
・ワンプリーツパンツ
この3つは誰でも簡単に取り入れることができるスタイルです。

今年のスーツスタイルで一番大切なのは「クラシック」であること。
大人らしいスーツスタイル、あなたも今年から試してみてはいかかですか?

P.S 実際のコーディネートなどはFacebookにも掲載されます。参考までに確認してみてください。