オーダースーツの豆知識

オーダースーツ購入前必見!知っておくべき心得3ヶ条

日本のスーツは、仕事で使用する方が多いです。
毎日着用するスーツはできれば自分に合っているものが欲しい。しかし、オーダーは敷居が高いからなーと思いますよね?僕も以前まではそう思っていました。
そう感じる原因は、オーダースーツはそもそも何なのか?もしくは既製品との違い、または実際に注文すると、どんな流れで自分の元に届くのか?これがイメージできないからです。
今回は誰でも分かるよう、この原因を解消します!
私の今のお客様がそうだったように正しい知識を持てば、オーダースーツはもっと身近になります。
オーダースーツ購入前に必ずチェックしておきましょう!

オーダーと既製品の違いを知るべし

オーダーメイドとは、身長・体形に合わせて型紙を起こし、裁断・縫製をして製作されるスーツの事です。
一人一人に合わせて、スーツのカタチの元である「型紙」を起こすからこそ、その人にだけ合うフィット感が味わえるというものです。

既製品は、Y体・A体・AB体・B体・O体と体形ごとにサイズ分けがされています。
これは平均的な標準体形を元に製作されているので、万人に合うように設計されています。
しかし、メーカーやブランドによって購入してもらいたい客層が違うので、デザインや着心地は全く違います。

既製品を購入していたお客様から良くお聞きするのは、「マネキンと自分が着た時のイメージが違う」ことです。
これを聞いて体型がマネキンと違うから当たり前。と思ったあなたは半分正解です。
そもそも既製品とはこんな人がいるであろうと想像した型に沿って製作されています。マネキン自体も同じように製作されているので、マネキンが着用するととても似合うのです。

逆にオーダーは注文した方にしか似合わないので、マネキンよりもあなたが着用した方が格好良く見えます。
体型が違うからではなく、そもそもイメージして製作している相手が違うということです。

オーダースーツ注文時の流れを把握しておくべし

1 カウンセリング

生地とボタンを見ながらヒアリング

「どんなことを話すれば良いのかわからない」オーダースーツ購入が初めての場合、このような思いを持つ方が多いのではないでしょうか。
そんな人の為にカウンセリングでは、潜在的に感じている不満やこだわりをプロのテーラーが引き出してくれます。

用途、着用シーン、価格、業種といった内容を中心にお話を進めます。
プロだとはわかっているが自分で決めたい!という方は一番お気に入りのスーツを着て頂く。もしくは雑誌などでイメージするスーツの写真などを見せるとあなたの思い通りに注文を進めることができます。
こんな髪型になりたいと美容院や床屋で思うとき、雑誌を見せたりしてイメージを伝えることがありますよね?それと同じ感覚です。

2 生地のセレクト

オーダースーツの生地選び

ある程度のイメージが決まったら、皆さんに一番楽しいと言ってもらえる生地選びをします。
ここでは用途と着用シーンを想定した生地を選ぶので、選択肢も狭まってきます。事前のヒアリングからあなたに合う生地を50種類程まで絞り、そこから4~5種類あなたの好みに合わせて選んでいくイメージです。

釦や裏地との兼ね合いもあるので、外と室内の光による見え方の違いなど細かく説明をさせて頂きます。
あなたが満足できる生地でないと、買って頂く意味がありませんからね。

3 採寸

体型の採寸中

生地が決まりましたら、いよいよ採寸です。採寸はテーラーが楽しむ番で、骨格や肉付きを元にどんなスーツにしていくかのイメージを膨らませながら作業します。

一般的な衣服店の採寸と違うのは、左右別々の採寸があることです。
人は手の長さ、足の長さが必ずしも左右対称とは限りません。
細部まで行き届いた採寸が着用後のフィット感に繋がる理由です。

4 デザイン

オーダースーツ

 

採寸後、スーツの細かいデザインをあなたと一緒に決めていきます。
釦やポケット、裏地など一人一人のこだわりを表す部分になります。
一つ一つ自分で選べるのはオーダーならではの楽しみです。
ここで自分だけに合うスーツスタイルを見つけましょう。

ジャケットの形を理解しておくべし

注文の流れはイメージして頂けてたでしょうか?もし実際に注文するとなった時に覚えておくと便利なことをお話させて頂きます。
現代では数多くのジャケットの形がありますが、中でも基本的な「シングルジャケット」と「ダブルジャケット」。この二つを覚えておくと、用途や自分の理想とする着こなしに近づきやすくなります。
なぜなら、ジャケットの形一つで見え方がガラリと変わるからです。是非確認してみてください。

シングルジャケット

スーツと言われて一般的に思い浮かぶデザインで、街中でもよく見かけるスーツの形だと思います。
スーツスタイルがとてもシンプルで、日本であればどんな場面でも着用できます。
初めてスーツを購入する人、初めてオーダーをする人にはオススメです。

シングルタイプの身頃には2つボタン、もしくは3つボタンなどがあり、一番多いのは2つボタンのタイプです。
ボタンの数によってネクタイの位置を指す、「Vゾーン」の幅が変わります。それにより見え方が大きく変わります。

例えば、2つボタンのジャケットはVゾーンを深く見せることができるので、仕事だけでなくプライベートでも着こなし易いです。
3つボタンはVゾーンが狭まり、ワイシャツの見える部分が減るのでよりスマートな印象を持たせることができます。

ダブルジャケット

結婚式やビジネスシーンでも使用でき、昔から現代まで根強い人気があるジャケットデザインです。
シングルジャケットに比べるて、冠婚葬祭などの行事に適しているフォーマルスタイルです。
また、「お腹が出てても合うスーツが欲しい」という方にオススメです。ダブルジャケットは基本的に体格の大きい方が似合うデザインです。
デザイン上、お腹周りを全て包み込むように隠すことができるので、お腹が出ていてもスマートに見せることができます。

ダブルタイプのスーツには4つボタン、6つボタンのタイプがあります。若い方でダブルスーツを着用したいと思う方は、一番上のボタンを更に横に離したデザインにすると格好よく決まります。

まとめ

「オーダーと既製品の違い」
「オーダースーツの注文の流れ」
「ジャケットの形」
この3つを知っておくのと知らないのでは、自分のイメージ通りのスーツを購入するのに大きく影響がでます!
もちろん知らなくても良いテーラーさんであれば、しっかりと伝えてくれます。

スーツは仕事で使うならお金を稼ぐ大事な戦闘服にもなります。
適切な知識をもって、購入したいですね!!