スーツの生地ブランドに関して

勘違いに気を付けて!スーツ生地superの意外な4つの落とし穴

スーツを買う時に気になるsuperという文字。
これがどういう意味か知っている人はどのくらいいるのでしょうか?

「super100’sよりsuper160’sの方が品質は良いんでしょ?」
と思っていませんか?
実はそういう意味ではないのです。

意外と販売している人でも間違えがちな「super」についてお話します!
少しでも不安が出た方は今すぐチェックしてみてください!

格安スーツでsuperという表記があり、これは良いかもしれないと思うこと

SUPER160'sの表記 Clissold

 

そもそもsuperとは「1kgの原毛で100kmの長さの糸を作ることができる」という意味です。つまりできるだけであって、実際に原毛を50~70%程に縮めて紡ぎます。
縮めて完成したものを糸の太さを表す糸番手といいます。
super100’~super160’と数字が大きくなるほど、原毛が細くなり、繊細で高品質な仕上がりになります。
しかし、細くなるということは耐久力も一緒に落ちることになります。

つまり、表記があるから良いのではなく、どんな織り方がされていて糸番手はどうなのかも見る必要があります。

superの数字が大きいから良い生地だと思うこと

結果から伝えるとこれは×です。
まるでsuperの数字が大きければ良いというニュアンスで雑誌に表記がされていたり、販売員から言われたりすることが多いですが、これは正確に言うと違います。

生地の良し悪しは糸番手と重量が伴って初めて良いか悪いかが分かります。
糸の数が多いほどしっとりとした肌触りの生地になりますが、夏に着用するものであればそのしっとりが不快感になることもあります。

数字が多いからこのスーツは良いものだ!
ではなく、自分のスーツスタイルに合っているのかが重要になります。

superと価格帯の図

表示がsuper100’sの場合、全てsuper100’sの糸が使用されていると思うこと

これも実は違います。
super100’sの糸が100本使われていても、10本しか使われてなくてもsuper100’sという表示になります。
よくある、格安イタリア生地!などの無名ブランドに多いです。
もちろんそうでないブランドもあるので、気になった場合は聞いてみると良いかもしれません。

 

品質の数値だけで判断して、触ってもわからないからそのまま購入してしまうこと

数値も一つの基準ではありますが、着用するのはあなたです。
自分の着たいイメージに合っているかを生地に触って確認しましょう

1、まずは指先で必ず生地に触ること!

オーダースーツ生地を触ってもらう

生地を選ぶのに触らないことはないと思いますがただ触るのと、どんな肌触りかな?と触るのでは感じ方が違います。

生地の弾力性や柔らかさを存分に味わうことです。

2、生地は折り曲げたりしてみる!

スーツの生地を折り曲げる

シワの戻り具合(回復力)を見ます。
着用時にできるシワをハンガーにかけて戻るのかの基準になります。

また素材によっても変わるので、確認ができない時はどの素材がどれくらいの割合で使用されているか聞いてみても良いかもしれません。

結局どれが自分に合うの?

僕が良く言うのは、高ければ品質は良いかもしれない。
しかし、必ずしも全てのお客様に合う訳ではないです。

毎日休まず着れる耐久度の高いスーツを欲しい方がsuper160’sや200といった生地を選んだら一先ず止めます。(笑)
逆に月に一度の大切な場面だけで光沢のある着るスーツが欲しい方には、なるべくコストパーフォーマンスの良いものをお教えします。
お客様が選んだものにマイナスのアドバイスができないテーラーは、売上しか考えていないと思われても仕方ありませんからね。

良いスーツは自分に合うスーツのことです。
時には周りの意見やプロの言葉を聞いてみましょう!

最後に

どれを判断に生地を選ぶべきかお分かり頂けたでしょうか?
今回superの意味を初めて知った人、知っていた意味と違った!!といった方に読んで頂けたなら嬉しいです。
ビジネスに使うスーツなら尚更、お金を稼ぐ戦闘服になるので納得のいくスーツを仕立てて頂ければと思います。

情報が沢山ある世の中だからこそ、正確な知識で賢くスーツを購入しましょう!

それでは。